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日本と朝鮮半島 世界史の視点で考察 ５
韓流ブームで日本と韓国との関係は良好である
しかし、両国の歴史認識は食い違っている 北朝鮮とは国交はない
明治維新後の歴史を冷静にみてみよう
（このページでは歴史判断はしていません。 各自のご判断におまかせします）
| 新たな日韓関係 の 模索 |
１９５１年９月 サンフランシスコ平和条約調印し、 太平洋戦争での賠償金の義務を負った。 しかし、 韓国は 日本やイギリスの反対でこの会議には参加できませんでした。 交戦国ではない という理由からです。 それから１ヵ月後 アメリカの仲介で 日韓予備会談が始まりました。 国交正常化を目的とした会談は第１回から激しい対立となりました。 韓国は 日本の植民地支配は不法であるとし 植民地時代の補償 請求権があると主張 日本は これに反論 植民地支配は合法であり 日本は韓国に残した財産を請求できる １９５３年１０月 第３次日韓会談 で 対立は頂点に達します。 それは 日本側首席 久保田貫一郎 の発言です 日本としても 朝鮮の鉄道や港を造ったり 農地を造成したりしたし 大蔵省は当時 多い年で 二千万円も持ち出していた これらを返せと主張して 韓国側の政治的請求権と相殺しよう これから先 言うことは 記録に取らないでほしいが・・・ 当時 日本が行かなかったら 中国かロシアが入っていたかもしれない この発言によって 会談は決裂しました。 元 外務事務次官 （当時 報道係官） 柳谷謙介 さんは 次のように語っています 日本は いろいろ確かに韓国の方々に 迷惑や被害を与えたけれど また良いことをした という趣旨をおっしゃったわけですが それを聞いた韓国側が非常に怒りまして 事実上の決裂状態になった いろいろやってみたけれど そこの考え方はまったく違うから 会談は これで中断と言われたか 決裂を言われたか忘れましたけれども そういうことを言われて 幾分沈痛な面持ちでおられたという事を記憶しています。 さらに 日韓関係を悪化させる事態が起きていました。 韓国大統領 李 承晩 が 日韓の間に 李承晩ライン を設定し これを超えてきた日本漁船を拿捕しました。 日本政府は これを一方的だと反発。 日韓会談再開のめどさえ立ちませんでした。 こうした中 韓国との会談に意欲を見せたのが 岸 信介 です。 岸は 敗戦後 Ａ級戦犯容疑で拘束されたが 後に釈放されています。 その後 山口県で立候補し、 政界に復帰したばかりでした。 国際政治学者 原 彬久 さんがインタビューした録音テープによると いわゆる李承晩ラインで 漁民がつかまってね 漁船を捕まえて 釜山に みな抑留しているんでね とくに その山口県の業界 たくさんあるんですよ あそこに近いからね 非常にやかましく なにするものだから その解決もあってね まあ李承晩自身としては・・・ 日本が日韓合併したこに対するだよ 韓国の独立を回復するために 相当その排日的な政策を実行したのも これもやむを得なかっただろうと思うんですね １９５７年２月 岸信介 首相に就任 岸は積極的にアジア諸国を訪問します。 岸は 南ベトナム や インドネシア を初め 東南アジア諸国と 賠償交渉を始めました。 さらに 岸は 韓国へも特使 矢次一夫 を派遣します。 韓国大統領 イ・スンマン は 岸の呼びかけに応じ 日韓会談の再開を承諾します。 |
| 日本と韓国 の 政治混乱 と 日韓会談再開 |
岸のアジア外交は 共産勢力の拡大を阻止したいアメリカ大統領 ドワイト・Ｄ・アイゼンハワー の政策とも合致していました。 さらに 岸は アメリカとの対等な関係を目指し 日米安保条約の改定に乗り出します。 １９６０年１月 新安保条約 調印 その直後から 安保改定に反対する 安保闘争 が始まり 大規模なデモが連日国会を取り囲みました。 （このとき、 一人の女子大生が死亡しています） １９６０年７月 混乱に対する責任を取って 岸信介 首相辞任 同じ頃 韓国でも 激しい反政府デモが起きていました。 大統領選挙の不正をきっかけに 学生たちの不満が爆発しました。 １２年間 大統領の座にあった イ・スンマン は ハワイへ亡命しました。 １９６０年 の ４・１９革命 です。 韓国は混乱に陥りました。 ソウル市の南西部に 陸軍第６管区司令部 跡が あります。 軍人たちは国内の混乱状態を受け クーデターの準備を進めていました。 そのリーダーが 軍部の中で信望の厚かった４３歳の陸軍少将 朴 正熙 革命公約 を 準備します 絶望と飢餓線上であえぐ 民生苦を至急解決し 国家自主経済再建に総力を注ぐ 朝鮮戦争で疲弊した経済は アメリカに頼りきっていました。 一人当たりの国民所得は８２ドル。 日本の２０％以下で、世界の最貧国の一つでした。 １９６１年５月 パク・チョンヒは３０００人の兵士を率いソウル市内を制圧します ５・１６軍事クーデター その後 国家再建最高会議を招集し パク・チョンヒが議長に就任します。 最高会議が策定を進めた 第一次経済開発５ヵ年計画（１９６２〜１９６６） は 外国からの資金導入を前提としていました。 パク議長が想定した外資とは日本です。 元首相 の 金 鐘泌 さんは２００５年のＮＨＫインタビューに日本語で答えています。 パク・チョンヒ と クーデータを計画した一人です。 生きるためにはそうしなくてはならない まず 日本と手を結んで 日本の協力を得ながら出る方法しかない 韓国の近代化のためには 工業化のためには 必ず打ち開かなければならない道だ どうだ やるか？ はい やりましょう と言って 始めたのです。 クーデターから６日後 パクは 日韓会談の早期再開を打ち出します。 これに いち早く応じたのが 岸信介 です 首相を退いたあとも アジア外交に力を持っていた岸は パクに密使を送り 協力の意を伝えました。 １９６１年８月 パクは岸に手紙を返していました。 あなたが 日本のどの政治家よりも 韓国に深い理解と厚意を持っていることを知りました。 国交正常化交渉において あなたの格別な協力 つまり 韓国と日本の強靭な紐帯こそが 両国の歴史的な必然だと あなたが主張されました。 我国の 政治 経済 軍事 民情などについて 仔細に報告説明いたします。 パクは水面下で岸との接触を計ります。 当時 駐日韓国代表部参事官 崔 英澤 さんは じつは 韓国中央情報部員でもあり パク から密命を受けていました。 あの方に会って 協力を仰ぎなさい 首相ではないが 政界での影響力は大きい 岸さんは 何でもしてくれるはずなので アドバイスを受けなさい と言われました。 １９６１年１１月 パク・チョンヒ 来日 自ら 交渉に乗り出します。 池田勇人首相との会談 公式記録では 池田首相 請求権というと どうしても相殺思想が出てくる パク議長 請求権と言わないで 何か適当な名義でも結構である 請求権問題で 韓国側は日本に譲歩しました。 パクはこのとき初めて岸と対面しました。 日本に滞在中 パクは岸とたびたび料亭で会いました。 岸回想録から パク 自分たち若い陸軍の軍人が軍事革命に立ち上がったのは 救国の念に燃えたからだが その際 日本の明治維新の志士を思いうかべた。 岸 国民が拍手喝采するような条約を作ろうとするなら 真の正常化はできない しかし １００年後には良かったと思えるような 先を見通すつもりで取り組むなら話は別で 現在の国民感情に迎合するつもりでは だめですよ。 チェ さんの話では パク大統領は 岸さんの政治家としての理念と 日本での影響力を評価していました。 反共政策や日米関係への考え方が 自分と一致すると共感を抱いていました。 パクが岸を引き付ける出来事がありました。 首相官邸で 晩餐会が開かれたときのこと パクは かつて自身が在籍した 元満州国陸軍軍官学校 校長 南雲親一郎 を招いたのです。 チェ さんの話では 校長先生の ご指導と推薦のおかげで 陸軍士官学校を出て ここまでこられました。 韓国の代表として お目にかかれたことを感謝いたします。 大統領が 恩師に酒を注ぐ姿を見て 池田首相はじめ全員が拍手をしました。 満州時代の恩師に感謝の意を表したパク・チョンヒ それを 見つめる岸信介にも 戦前の旧満州で過ごした体験がありました。 １９３１（昭和６）年 満州事変 勃発 これをきっかけに日本は中国東北部を制圧し、 傀儡国家 満州国 を建国します。 商工省の官僚だった 岸は 満州国 総務庁次長に就任し、 国家主導による統制経済を試みます。 岸は 満州産業開発五ヵ年計画を実施し 製鉄など重工業の開発を一気に進めました。 １９４１（昭和１６）年 満州から帰国後 東條新内閣の商工大臣に就任 同年 真珠湾攻撃により太平洋戦争へと突入し、 戦局は拡大の一途となります。 大アジア主義の下 大東亜共栄圏の建設を目指した 岸 その思想は 戦後 首相となってからも引き継がれてゆきました。 パク・チョンヒもまた 青年時代 満州で過ごした経験がありました。 中国 東北部 吉林省 の 長春 ・・・ かつての 旧 満州国 の首都 新京 ここに 満州国陸軍幹部養成機関として １９３９年創立の 旧満州国陸軍軍官学校 があります。 日本人をはじめ 満州に住む中国人や朝鮮人の学生が学んでいました。 パクはこの学校に入学し 高木正雄 という日本名で 軍人を目指しました。 パクと同期であった 当時 軍官学校第二期予科 劉 鳳卓 さんは次のように語っています。 同期の朝鮮人学生は１０人ほどで パク・チョンヒはその中の一人です 彼は 小柄でしたが とても優秀で 成績はいつも同期中のトップでした 教材は すべて日本の士官学校と同じもので 修身もありました。 とにかく 日本人と仲良くするように 教えられました。 １９４２（昭和１７）年 パクは卒業式で恩賜の金時計を受け 日本の陸軍士官学校への入学が認められました。 その後、 満州国の国境警備に就きました。 一方、 満州東部の山岳地帯 白頭山を中心にして 日本や満州国に抵抗する動きがありました。 中国共産党の下 東北抗日聯軍 が作られ 朝鮮人部隊も活動していました。 その一つが 金 日成率いる 抗日パルチザンでした。 その後、 ソ連の支援を受けて 北朝鮮の指導者になった キム・イルソン首相 １９６０年代 経済5ヵ年計画を成功させ 一人当たりの国民生産は韓国の２倍以上でした。 一方 韓国で軍人となったパク・チョンヒは朝鮮戦争で頭角を現します。 パクの課題はキム・イルソンとの対決でした。 パクは満州時代の人脈や陸軍士官学校出身者を政権の中枢に登用していきます。 |
| 日韓会談 決裂 から 妥結 へ |
１９６２年３月 日韓交渉は金額の交渉に入りました。 このとき、 韓国が請求した金額は ７億ドル これに対して 日本が提示した金額は ７千万ドル 金額はかみ合わず またも決裂しました。 金額が一向に折り合わない日韓交渉 ・・・ いらだったのは アメリカ でした。 このころ アメリカ大統領 ジョン・Ｆ・ケネディ は キューバ問題に直面していました。 中南米に対処するため、 それまで韓国に行っていた援助を中南米に振り向けなければなりませんでした。 ケネディは韓国への援助を日本に肩代わりさせようとしていました。 当時 駐韓アメリカ大使館書記官ベンジャミン・フレックさんは アメリカは日韓会談の早期解決を本気で望んでいました 当時は キューバのミサイル問題が深刻で ケネディ政権は 日韓の対立という問題に時間をとられたくはなかったのです。 日韓会談が解決すれば キューバ危機などの他の問題に時間を費やすことができますから 日韓交渉決裂のとき アメリカは日本へ政府高官を派遣していました このとき アメリカが提示した金額は ３億８千５百万ドル でした。 この数字は 韓国の７億ドル と 日本の７千万ドル とを 合計して２で割ったものでした。 こうした中 パク・チョンヒは ＮＯ．２ の 韓国中央情報部長 キム・ジョンピル（金鐘泌） を請求権交渉に当たらせます。 その相手は 大平正芳外務大臣でした。 １９６２年９月 大平外相はアメリカを訪問 このときラスク国務長官は次のように語りました。 自分は 韓国から頼まれたわけではないが ３億ドルならば解決可能と思う １９６２年１０月 キム・ジョンピルは日本を訪れ 大平外相との初めての会談をする 大平は 経済協力という名目で ３億ドルを提示する しかし、 アメリカは韓国に３億ドルを提示したが、 我国はこれに同意できない できるだけ ６億ドルに近づけることは可能か？ 否か？ キム・ジョンピルは その足でアメリカに向かいました。 大平とキムとの会談の報告を受けラスク長官は この問題の解決は日韓両国 そしてアメリカにとっても最重要である 両国に対して とにかく 合意、 合意、 合意しろと 求めたい。 １９６２年１１月 キムは再び日本へ来て、 大平との会談に臨む 大平は訴えます 思い切って 一切の過去を捨て去り 未来の展望に立とうではありませんか そういう気持ちになっていただけるのなら 相当額の有償無償の経済協力をして貴国の未来のお手伝いをしましょう。 キムは提案します 無償３億 有償２億 そして 民間の協力として １億プラスアルファ でどうでしょうか そして 日本は 請求権としてではなく 経済協力としての金額としました。 立教大学 李 鐘元教授は 韓国としても 名目よりも 総額をできるだけ多く獲得したいと 思っていただろう 韓国独立に対するお祝い金として 経済協力の方式で差し支えないと同意したのだろう。 １９６４年３月 これに対して 韓国では学生たちが抗議に立ち上がりました。 植民地時代の補償をあいまいにした屈辱外交だというのが 理由でした。 各地で 大平とキムの人形を用意し 火をつける 火刑式 をして気勢をあげました。 一言でいい 「悪かった すまなかった」 と 日本人の誰も言わなかったのが理由でした。 大統領となっていたパクは学生たちを官邸に呼び 直接学生たちを説得しました。 当時 学生代表のクォン・オチョルさんは キム・大平合意の白紙撤回を求めました。 大統領は 「白紙撤回はできない 韓日会談のやり直しはできない 現実を理解してほしい」 と言いました。 大統領の説得に効果はなく、 デモはエスカレートしていきました。 そして、 一般市民もデモに参加するようになり、 大統領退陣を求めるようになりました。 １９６４年６月３日 大統領は 非常戒厳令 を 布告し デモの鎮圧に乗り出しました。 ５６日間にわたって 戒厳令をひき 集会を禁じました。 国民の反対を力で抑えてでも 日韓交渉を妥結しようとしたのです。 日本は純粋な経済協力であるという立場でした。 請求権に関する問題が 完全かつ最終的に解決された 個人の補償の問題は 韓国政府が責任を負う |
| 韓国併合の法的正当性 と 竹島の領有権 |
１９６４年１１月 日本では岸信介の弟 佐藤栄作 が首相就任 外務大臣は 椎名悦三郎 椎名は岸の満州時代の部下でした。 １９６５年２月 椎名外相 韓国訪問し 歴史認識を閣僚として始めて声明を発表します。 両国の長い歴史の中に 不幸な期間があったことは まことに遺憾な次第でありまして 深く反省するものであります 交渉の争点は １９１０年の韓国併合にいたる条約をどう認識し それを新しい条約にどのように記載するかでした。 韓国は 条約は強制されたものとして 結ばれた当初から null and void （まったく無効） と主張します。 歴史清算において 植民地統治は不法だったという考えです。 その根拠となる すべての条約も不法で 強圧的に締結されたものです 国民や朝鮮王朝の意に反する条約だというのが 基本的な立場です 日本は already null and void （もはや無効） という言葉を提案します。 当時の国際情勢のなかにあって 併合に至る条約は一度は有効だった 間違った太平洋戦争と起こし ポツダム宣言を受諾し これらの条約はもはや無効となった という立場です 両国の主張は折り合わず 会議は終了します。 その夜 ソウル市内の料亭 清雲閣 で 密かに 椎名悦三郎外相 と 李 東元外務部長官 が会合を持ちました。 翌日 １９６５年２月２０日 日韓基本条約 仮調印 その第２条では 韓国併合に至る全ての条約は もはや無効 である と記されました。 日本側の already があっても null and void があるので 韓国民は納得するだろう との読みであった もはや無効 の解釈は 韓国 そもそも当初から 日本は １９４８年 大韓民国成立のときから 今も続く 日韓のズレです 最後に残された問題は 竹島 （韓国名 独島） の領有権でした 東京日比谷公園の広さ程度の小さな二つの島です。 とても人が住めるような島ではありません。 日本の主張 １９０５年 竹島を島根県に編入し 領有する意思を再確認した １９５１年 サンフランシスコ平和条約で 日本は ウルルン島などを放棄したが 竹島は放棄していない 韓国の主張 平和条約で ウルルン島が韓国領になったときに 独島も含まれた 歴史上 独島は ウルルン島の一部であった その後、 韓国は李承晩ラインを引き 竹島をそのラインの内側に入れてしまいました。 竹島問題で秘密交渉を行った人がいます キム・ジョンピルさんの兄 金 鐘珞 さんでした。 当時 銀行の役員だったが、 パク・チョンヒの命を受け 河野一郎 と交渉に当たったのです。 いままで まとめ上げた条約を 竹島問題でダメにすることはできない キムさんは提案します 「解決せざるをもって 解決したものとなす」 とっさの発案でした。 河野も 了解しました。 すなわち 竹島問題 は条約では触れないという 密約？ だったのです しかし、 この合意のメモなどは一切残っていません。 日韓交渉には この種のことは多いようです。 最終的な 交換公文 では 両国間の紛争は まず外交上の経路を通じて解決するのもとし これにより 解決することができなかった場合は 両国政府が合意する手続きに従い 調停によって解決を図るものとする ・・・ 竹島の名はありません 交渉開始から １４年、 日本と韓国の国交が正常化されました。 |
| 韓国経済の発展 |
韓国東海岸に 世界屈指の製鉄会社 ＰＯＳＣＯ （旧 ポハン総合製鉄） があります。 韓国の経済成長の原動力となった会社です。 工業化と軍需産業の育成を目指したパク・チョンヒは製鉄所の建設を最優先に考えました。 製鉄会社の第１期工事費用は３億ドル。 その半分以上は日本から得た資金でした。 日本の鉄鋼グループが技術協力にあたり 高炉などプラント建設は日本の大手企業が受注しました。 日本政府もこのプロジェクトを積極的に支援しました。 北朝鮮に対して韓国の優位性を確立させるためにも 日本は支援をしたのです ・・・ 当然 日本の利益にもなります。 韓国北東部カンウォン道に 昭陽江という河があります。 その上流に ソヤンガンダムがあります。 日本から７８億円の資金が投入されました。 ソヤンガン発電所は 多目的ダムとして計画されました。 １９７０年代初めは 電力が絶対的に不足していて 特に農村では８８％が電気のない生活を強いられていました。 ですから 当時は 発電さえできれば どんなダムでも欲しかったのです。 当時 大統領経済首席秘書官 オ・ウォンチョル 談 ソヤンガンダム建設に関わったのが 日本工営 社長 久保田豊 です。 久保田は 植民地時代にも 朝鮮半島でダム建設をしていました。 水豊ダムです。 満州と朝鮮の間にあり 当時世界最大の水力発電でした この計画を進めたのは 満州国経済官僚だった岸信介でした。 戦後、 久保田は 日本の戦後賠償を使い ビルマで南ベトナムでも ダムの建設をします。 １９５７年 総理大臣となった岸信介は 南ベトナム大統領 ゴ・ディン・ジェム との間で ３,９００万ドルの賠償をまとめます。 久保田は これ以前に 南ベトナム大統領と接触し ダム建設を進言していました。 ダニムダム を受注します。 建設資金は 賠償金額の７０％にもなりました。 後に 国会で 賠償とダム建設の話が同時に進んでいたのではないかと追求されましたが、 疑惑を否定しています。 日韓基本条約締結後 久保田は韓国で 昭陽江ダムの建設に入ります。 東アジア最大級のこのダムは 多くの電力と工業用水を供給しました。 久保田は 「私の履歴書」 で 次のように記載しています。 賠償は一種の前払い金と思えばいい 技術 商品をこれにあてれば 将来 貿易の呼び水になる １９６９年 日韓協力委員会 が結成され 経済協力が進められました。 日本工営もこのメンバーとなり、 会長に就任したのが 岸信介でした １９７０年 岸は日韓両国の友好と発展に寄与したとして パク大統領より 一等修交勲章 を受賞しました。 １９７０年 パク大統領は北朝鮮に対して次のように呼びかけました。 民主主義と共産独裁の どちらの体制が 国民を豊かにできるのか 私は問いかけたい 日韓基本条約からの１０年間で 韓国の国民生産は１３倍 経済成長率は平均９％以上という高度成長を遂げました。 その驚異的な成長は ハンガンの奇跡と言われました。 しかし、 １９７９年 パク・チョンヒ は 側近によって暗殺され １８年間の政権は幕を下ろしました。 パク政権は 日韓基本条約締結によって 驚異的な経済発展をさせたが、 歴史的なことは あいまいにしたままであった。 １９９８年 日韓首脳会談において 小渕恵三首相は 金 大中大統領に対し、 植民地支配について見解を述べています。 わが国が過去の一時期 韓国国民に対し 植民地支配により 多大の損害と苦痛を与えたという 歴史的事実を謙虚に受け止め これに対し 痛切な反省と心からのお詫びを申し上げました 歴史認識に対する共同の研究も行われています 日本政府の呼びかけで ２００２年 日韓歴史共同研究委員会 が設けられました 双方の研究者が 日韓で争点となっている歴史上の問題について 意見を交わしました。 日本側の委員会設立の提案者 慶應義塾大学 小此木政夫 教授は 日本側の認識と 韓国側の認識は どこが違うのかを確認し合うための呼びかけであった そして 対立が少しでも縮まればいいなと思いました お互い 隣の国のことを知らなさ過ぎる まず 相手に関心を持って理解を深めていく というふうになればいいな と、 語っていました。 |
どうでしたか？ 日本と韓国のことを あまりにも知らなかったのではないでしょうか？ ２０１０年 韓国併合から１００年の節目となりました。 今 あらためて 歴史を振り返り 未来はどうしたら良いか ・・・ ・・・ |
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完
参考資料：ＮＨＫＴＶ ＮＨＫスペシャル シリーズ日本と朝鮮半島
（制作：2010/10/01/無断転載禁）
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